【siki磯田基徳】店とスタッフを守るために、止まってはいられない!新しいカラージャンルを確立して一躍人気店へと育てた磯田基徳の守り方・攻め方

竜と小谷さん

 

 

人生は、人との出会いで大きく変わる。磯田の場合、共同代表の伊藤竜との出会いがなければ今のsikiはなかっただろう。

 

3歳下の伊藤と出会ったのは、磯田が最初に就職したSHIMAでジュニアスタイリストとして働いていた3年目のときだ。奇しくもその年、先輩の小谷英里香氏が「salon dakota(サロンダコタ)」を出店し、磯田はSHIMAを辞めてdakotaに移った。

 

「23歳の僕は、その先のキャリアを考えて、ちょっとお店を変えてみていたなと思っていた頃でした。なんとなく、独立は頭に思い描いていたので、dakotaには5年いようと思っていたんです。最初はそれほど強い独立願望はなかったですが、売上が伸びてくると自分ならもっとこうしたいという気持ちが出てきて。それを素直に小谷さんに打ち明けたら、彼は心が広いので『イソはやったほうがいい』と言って親身にアドバイスまでくれました」

 

しかし、夢はあるがお金はないという状態で、他の先輩たちからは独立を止められた。

 

「それでSHIMA時代の同期と集まり、同級生3人でお店をやることにしました。僕がsikiの代表で、ゆくゆくは店を出すために1年間だけ一緒にやろうと話し合いました。渋谷の約30坪の箱を借りて、今でいうシェアサロンのような形でのスタートでした。新しい働き方だったと思います。そのときに、竜が店長として入ってくれたんです」

 

そしてちょうど一年後の2017年、お金を貯めた磯田は、伊藤竜と共同代表という形で現在の場所に一軒家のsikiをオープンさせた。

 

「もともと竜がミルクティーカラーなどのハイトーンカラーが得意で、僕はダークトーンという真逆の打出しだったんです。当時はどちらかに絞らないとブランディングがブレるという考え方が主流でしたが、逆にその2つを上手くミックスして、ナチュラルなハイトーンができるという新しいジャンルを作って発信しました」

 

結果、ブリーチの人気が高まっていたタイミングもあり、多くの人に支持されてフォローされた。この新鮮なカラー提案は、メーカーやディーラーからも注目の的となる。

 

「竜とやることで、うまく調和できたんですよね。それでセミナーの依頼もたくさんいただくようになりました。僕らは性格は真逆なんですが、考え方の方向性は同じです。家も近いので、今もほぼ毎日一緒に帰っていろいろ話してますよ」

 

ちなみに一軒家にした理由は二人の好みというわけではなく、偶然が重なって辿り着いたそうだ。

 

「先輩たちから『階段はよくない』とアドバイスをいただいたのですが、自分たちの信念を貫きました。factoryもtypeも一軒家ですが、たまたまの連続なんです(笑)」

 

 

住宅街の中にあり、誰かの家に遊びに来たような感覚になる温かい空間。そこに集うスタッフはみんな仲がよく、「それはどこにも負けないsikiの強み」と磯田も誇りに思っている。

 

「僕は人に恵まれていて、得してるなと思うんです。人といい縁がある。小谷さんも20歳からお世話になっていて、今もセミナーを一緒にやったり、去年の福岡のステージでも一緒に立たせていただきました」

 

素直に気持ちを伝えることを大切にしているという磯田は、縁を大事に育てる人だ。

 

「仕事も人と人じゃないですか。親しくなればなるほど『この人なら協力したい』と思ってしまうので、忙しくてもセミナー依頼は断れなくて、気づいたらスケジュールが大変なことになってるんです(笑)」

 

>いいと思うことをやる

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