地味男子、大学中退と読モを経てボブの専門医に -Bella Dolce 日野 達也さん U29次世代美容師-

 

次世代美容師として注目される「U29美容師」のサクセスストーリーから、成長のヒントを「美容師のタマゴ」へお届けする企画「U29次世代美容師」。第30回目は、Bella Dolceの「ボブの専門医」こと日野達也さんです。現在は年間で600~700人の新規客を集める売れっ子であり、しかもイケメンな日野さんですが、高校時代までは目立たない「モブキャラ」だったのだとか。ということで今回は、どのようにして「モブキャラ」から「ボブの専門医」へと進化したのか語っていただきました。

 


 

休日は友達と漫喫に集合し、ネットゲームをしていたモブキャラ時代

 

 

中学時代は、卓球部に所属している地味な生徒でした。わざわざ休みの日に友達と漫画喫茶に集まって、オンラインゲームをしていたこともあります。今より10㎏くらいふとっていたし、おしゃれとはほど遠い生活で、服は主にイオンで買っていたし、髪は1000円カットで切ってもらっていたんですよ。

 

高校時代は、貸借対照表や損益計算書の読み方やつくり方など、会社の財務状況を分析するためのスキルを身につけることに夢中でした。個人的にはゲーム感覚で楽しめたので、かなり没頭していましたね。会計の数字というのは、絶対に間違えることが許されません。言い換えれば、どの数字にも必ずたった一つの正解があります。たとえば、「純利益」を算出する問題があるとしたら、正しい手順で計算しないと正解が出てこないんです。数字が合うって気持ちがいいんですよ。だから大学でも会計を学び、いずれは大企業などの監査を行う公認会計士になりたいと思っていました。

 

エザキヨシタカ氏の生きざまに惚れて大学を中退し、美容の道へ

 

 

ファッションに興味を持ったのは大学時代から。僕はミーハーなところもあるので、「せっかく東京にきたのだから雑誌のスナップに出てみたい」と思っていました。いきつけの古着屋さんで、スナップ常連の人に話を聞くと「ローソン前に行けば?※」と。それを聞いて早速ローソン前を往復しているときに、雑誌の方から声をかけていただくことに成功し、しかも読者モデルとして撮影に呼んでもらえるようになりました。

 

エザキヨシタカさんの存在を知ったのも同じころです。雑誌でエザキさんのインタビューを読んで感銘を受けたことがきっかけでした。それまでの僕は、仕事は生きるために仕方なくするものだと思っていたのですが、エザキさんは美容師の仕事について「こんなに幸せな仕事はない」と断言していました。その一言が、衝撃だったんです。

 

それから、エザキさんがオーナーを務めるgricoに通うようになりました。エザキさんが美容師になってからヘアサロンをオープンさせるまでの経験談や、仕事に対する哲学を聞かせてもらったことは、僕の人生に大きな影響を与えています。公認会計士を目指していましたが、「こんな幸せな仕事はない」と言えるような自分になるために大学を中退し、両親に無理を言って美容専門学校に入りました。

 

※原宿通りのローソン。当時そこにいるとスナップされるという伝説があった。

 

>美容師をやめようか迷ったこともあった

 

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