【PEEK-A-BOO】激動の新宿で栗原貴史が策する覧古考新。ダイバーシティな街から見えた技術とトレンド、理想追求のカタチ
上京後、『PEEK-A-BOO』のカットを目の当たりに
僕が美容師を目指すきっかけになったのは、中学生の頃の”職業体験“でした。授業の一環で夏休みに1週間、当時僕が通っていた床屋で働いたんです。そのときに、「この仕事わるくないな」と思ったんですよ(笑)。高校時代の3年間、その床屋でバイトを続けました。ちょうど、ドラマ『ビューティフルライフ』が全盛期の時代です。公務員の父に「美容師になる」と伝えたら猛反対されたんですけど、床屋のおやじさんとも話してくれたんでしょうね。だんだんと美容師に対するイメージが変わったのか、最終的には東京の美容専門学校に行くことも許してくれました。
上京してすぐ、当時の彼女が『PEEK-A-BOO』のヘアモデルをするというので、一緒にサロンに行って僕も髪を切ってもらったんです。美容室は初だったので他と比べることもできなかったですけど(笑)、ずっと気になっていた骨格をしっかりと補正しながら丁寧にカットしてくれて「めちゃくちゃうまいな」と感動しちゃって。2〜3ヵ月スタイルが崩れなかったんですよ。それで『PEEK-A-BOO』に入ることを決めました。
当時の採用は30人の枠に300人が殺到するという時代で、僕は一度落ちたんです(笑)。ちょうど採用試験の前日に学校の運動会があって、体調が万全ではなかったというのもあるんですけど、めちゃくちゃショックで。どうしてもあきらめられなくて、「本調子のときにもう一度やらせてください」と社長宛てに手紙を書いたんですね。もちろん、会社からはお断りの返事が届きましたが、そのあと社長から電話がきて「俺はいいと思ったから、空きが出たら連絡する」と。でも年内に連絡がなかったのであきらめかけていたら、入社年の2月に連絡がきて内定をいただいたんです。
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