今の時代、クリエイティブは美容師に必要か? DADA CuBiC古城隆・SCREEN神谷翼・LECO内田聡一郎が語る、コンテストへの本音-soucutsの庭Vol.4-

 

 

プレイヤーとして、クリエイターとして、そして経営者として。美容業界の第一線で、長年にわたり八面六臂の活躍を続けるLECO代表・内田聡一郎(うちだそういちろう)さん。

内田さんが、2026年から新たにスタートさせたのが、Podcast「soucutsの庭」です。大御所から同世代、さらには若い世代まで。幅広い層から美容師をゲストに迎え、今考えていること、そして普段はなかなか語られることのない“思考の奥”までを、MCである内田さんがじっくりと引き出していきます。リクエストQJでは、そのPodcastの模様を記事としてお届け中!

 

今回のゲストは、美容業界の最前線でクリエイティブを牽引し続ける、DADA CuBiC(ダダキュービック)の古城隆(こじょう たかし)さんと、SCREEN(スクリーン)の神谷翼(かみたにつばさ)さん。3人が審査員を務めるコンテスト前夜、クリエイティブをめぐるリアルな議論が交わされました。コンテストの価値、サロンワークとの関係、そして「クリエイティブとは何か」。全コンテスター必見の内容です!

 


 

クリエイティブ神回の予感

 

 

内田:今回は、クリエイティブ神回と題していいんですかね。ゲストは、僕の大好きな2人です!

 

古城:DADA CuBiCの古城です。

 

神谷:SCREENの神谷です。よろしくお願いします。

 

内田:いや〜、ありがとうございます。2人にはね、絶対出てほしかったんですよ。なんでかっていうと、多くを語らないけど、クリエイティブとかコンテストにおいては、欠かせない2人だったので。実は僕がラジオやるときに、一番やりたかったのはこの回。

僕自身も、こうやって面と向かって話すことは意外となかったじゃないですか。

 

古城:そうですね。よく一緒になることはあるけれど。

 

内田:ちょいちょいは話すけど、ガッツリ語ることって意外とないよね。

 

:そうですね。

 

内田:なんと今日はね、三都杯の決勝戦の審査員を(3人が)やる前夜。今回は、GAMO関西さんのスタジオを、急遽お借りしてやらせていただいてます。

で、今日のテーマは「クリエイティブって一体なんなのか」。

なんでこの2人と話したいなと思ったかというと、これまで一緒にコンテストの審査をすることが多くて。その中で、改めて「どんな視点で審査してるんだろう?」とか、「どういう気持ちで向き合ってるんだろう?」っていうのを聞いてみたくなったんですよね。

あとは、2人とも、クリエイティブの道に入って、今も現場でやり続けながら、教育にも関わっていて。いろんなフェーズを経験してきてるからこそ、クリエイティブをすごく広い視点で見ている方たちなんじゃないかなと思っていて。

そんな2人の業界に対する想いみたいなところも、僕からちゃんと伝えたいなと。そんな流れで、今回この場を作らせてもらいました。

 

いきなり「クリエイティブとは何か」を聞くのは難しいので、一つずつ紐解いて話していこうと思います。まあ、さっきも言った通り、明日は三都杯の決勝ですね。

 

 

:楽しみ!

 

内田:命削って、みなさんやってると思うんですけど。

 

古城:今、仕込みやってるでしょうね。

 

神谷:今頃、練習もしてますよね。

 

内田:ちなみに本日の大阪は極寒です。(収録は2月)もう凍えながら我々も来ました(笑)。まさにこれからコンテスト最前線のシーズン。で、この数年見てきて、昔と今で求められているスタイルってどう変わってきてるのかとか、自分たちの中での評価軸ってどこにあるのか、ちょっと気になっていて。

まずは翼くんから聞いてみようかな。

俺、結構いつも控室とかで翼くんが審査してるの見てるんだけど、すごく“自分のポジション”を大事にしてるなって印象があるんですよね。もちろん主観もあると思うんだけど、それだけじゃなくて、ちょっと俯瞰しながら、自分がどういう立ち位置で評価するかを意識してるというか。

なんかそのあたり、どう考えてるのかなって。

 

古城さんと神谷さんの審査員としての目線

 

 

神谷:カットでどんなデザインが作られているかっていうのは、ひとつの軸として見てはいるんですけど、それを超えてくるものがあれば、なおいいなと思ってますね。

自分の中では、なるべくフラットな目線で見ることは意識していて。自分が普段つくるジャンルかどうかはあまり関係なくて、たとえ違うジャンルでも「いいな」と思えれば評価したいなと。

審査ってすごく難しいなと思うのが、これってお笑いとかと同じで、正解がないじゃないですか。点数をつけるとはいえ、明確な計算式があるわけでもないですし。だからこそ、自分たちの感覚みたいなものがすごく大事になってくるなと思いながら、いつも向き合っています。

その中でやっぱり大事にしているのが、フラットさというか、できるだけ幅広い目線で見ること。あまり絞りすぎずに見ていく、というのは意識しているところですね。

 

内田:翼くんが審査する時って…なんて言えばいいんだろうな。うまく言葉にできないんだけど、いわゆる王道で「これは選ばれるだろうな」っていう作品を、あえて外してくるイメージが結構あるんだよね。

 

神谷:あー、なるほど(笑)。そういうことか。

自分のスタンスでいうと、たしかにそれはあるかもしれないですね。いわゆる“美”とか、黄金比的な完成度ももちろん大事なんですけど、それだけじゃなくて、「この人、たぶん一か八かでチャレンジしたんだろうな」っていう、その勇気とか姿勢に一票入れたくなることはあります。

自分もコンテストに出てきた中で、例えば「この一色、このスタイルで完成度は高い。でも、もう一歩いくかどうか」みたいな場面ってあるじゃないですか。崩れるかもしれないし、怖い。でも、いくか…!みたいな。

そういう駆け引きをしているであろう背景を、作品から勝手に想像することもあって。それを強く感じる作品には、やっぱり魅力を感じることがありますね。

 

内田:そうだよね。やっぱ、チャレンジしていることをすごく重視して選んでいる気がする。

 

神谷:ちょっと賭けというか、チャレンジを感じるものに、自分も刺激をもらいますね。

 

内田:「その背中を押したい」みたいな気持ちを持ってやってるイメージある。さらに言うと、古城さんは、よりその気持ちが強いと思ってる(笑)。

 

神谷:あ、僕も思います(笑)。

 

内田:(審査の)コメントでもよく言ってると思うんだけど。「んー、まあ、今回も面白いのが少なかったですね」的なこと。

 

神谷:僕もそう思います。古城さんのコメントと、古城さんに選ばれる作品を見ながら、いつも僕もすごく考えさせられるというか。

 

内田:昨今のコンテストの型に対するカウンターというか、アンチテーゼを一番抱えてるのが、古城さんだと思うんですけど。

 

古城:いや、そんなことは(笑)。ま、性格が曲がってるんですよ(笑)。

 

内田:そんなことない!(笑)

 

古城:でもなんかこう、変化がないとね。

 

神谷:僕、古城さんからも(審査について)すごく勉強させてもらってて。「あ、そこを見るんだ」とか、「その角度からヘアを見るんだ」みたいな発見が結構あるんですよね。そういう視点に触れることで、自分もいろいろ想像させてもらうというか。やっぱり“見る角度”みたいなところは、すごく影響を受けてるなって思います。

 

内田: 3人の中でも古城さんは一番長くこのシーンに関わってるじゃない。そういう印象があるし、コンテストの変遷みたいなものも、一番よく知ってるんじゃないかなって思うんだけど。

 

古城:いや、そんなことないと思いますよ。同世代だし。

 

内田:審査に対する思いの強さは誰よりも感じるよね。

 

 

古城:審査員という立場で関わらせてもらってはいるんですけど、根本は、決して上から見ている感覚はなくて。自分も一人のデザイナーとして、その日、その空間、その企画が、いい時間になったらいいなと思っているんです。「一緒に頑張りましょう」という気持ちに近いですね。

もちろん、審査という以上、ジャッジをすることはどうしても必要になるんですけど。その役目を任せてもらえていること自体は、本当にありがたいことだなとも思っています。

 

内田:わざと憎まれ役買ってる、みたいなところはあるじゃん。

 

古城:いや、それはもう終わりました(笑)。でも、もう少し若い頃は、自分に対して本当に厳しかったから。人に対しても同じように言ってしまってたかな。

 

内田:自分もこうだからってことね。じゃあ、最初の頃は本当に尖ってたんだ。

 

古城:だんだん大人になってきたんだろうね。

 

内田:でも去年とかも、わりと尖ってたイメージあるけどね(笑)

 

一同爆笑

 

古城:(笑)あの時は、ピリピリしてたんでしょうね、自分自身が。

 

>プロフェッショナルであるという軸をブラさない

 

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