採用倍率5倍! 2年連続で『髪セブン』ランクインもした名古屋のサロン「AXIS」が美容学生から圧倒的支持を得る理由とは?

むちゃ振りが、アシスタントの育成と学生との接点につながった?!

 

 

第二の転機は2011年ごろ。これから少子化の影響で業界として美容師の求人はますます難しくなってくるだろうと言われはじめたころでした。そこで今のうちに未来の求人を確保したい考えもあり、それまでサロン業務の多忙を理由に断ってきた美容専門学校でのセミナーを引き受けることにしたんです。

 

講義自体は私が行うのですが、必ずアシスタントを連れていきました。それは彼女たちにも、何らかの学びがあればとの思いがあったからです。

 

講義では必ずというほど、アシスタントにむちゃ振りというか、予定外のことを言うようにしました。むちゃ振りと言っても技術に関することではなく、お笑いのボケ・ツッコミのような感じなのですが。私は予定調和が嫌いなタイプで…(笑)。すると、中にキレのある返しをしてくる子がいたんです。サロンの中ではわからなかった彼女たちの能力に気がつく瞬間でした。

 

連れていったアシスタントたちも、学生と接することで「今のAXISは美容学生から人気だけど、それは当たり前のことじゃない。自分たちが生み出すスタイルがよくなければ」と、採用の大切さを再認識してくれています。

 

 

学生と年齢の近い、若いアシスタントが講義に参加して私の投げかけに応えている様子を見て、サロンを身近に感じてくれるようになったのでしょう。「このサロンで働いたら楽しそう」「やりがいのあるサロンなんだな」ということが語らずとも伝わっていったんです。

 

そうした活動を続けてきた結果、次第に入社希望者も増えていきました。今では落とすのが申し訳ないほど、たくさんの学生さんたちから応募が届いています。

 

美容学生による人気投票『髪セブン』に2年連続でランクイン!

 

 

2017年のある日、スタッフから「沖さん、うちの店が選ばれています!」と報告を受けました。それが、中日美容専門学校の学生によるサロンの人気コンテスト『髪セブン』。学内の特別企画の結果がInstagramのストーリーズにあがっていたそうなのですが、事前の知らせはまったくなく、驚きましたね。

 

サロン部門で「AXIS」が1位、美容師部門では3名のスタイリストが『髪セブン入り』していました。選ばれたスタッフは、それこそ僕がアシスタントとして連れていっていた子もいて、彼女たちが学生さんに支持されていることを実感しました。

 

 

翌年には、中日美容専門学校版と新たに増えた名古屋美容専門学校版のどちらでもサロン部門で1位を獲得、美容師部門では合わせて4名のスタイリストが再び上位に選ばれました。

 

『髪セブン入り』したスタッフは、美容学校のガイダンスによく参加していた子、SNSでの発信が強い子、「AXIS」が毎年参加しているショーYABA COLLECTION(ヤバコレ)でステージパフォーマンスをした子と、それぞれに持ち味が異なります。同じSNSであっても、お客さまのスタイリングのBefore Afterを更新しているか、ヘアアレンジの動画を発信しているかと、一人ひとり違うんです。「自己価値の最大化」が浸透しているからこそだと思います。

 

一方で、人気投票で連続して選出されているようなときこそ、気を引き締めるべきタイミング。スタッフへは、「常に誰かが僕らを見ている。おごることなく真摯に美容師として自分たちを律していこう」と伝えました。

 

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