「人に愛を捧げる」敬愛する先輩からのコトダマは、MINXのルーツでもあった。MINX銀座五丁目店ディレクター花岡瑠斗さん

MINXで語り継がれる「人に愛を捧げる」というキーワード

 

 

MINXに入社後は、今はMINX plus流山おおたかの森の代表を務めている花渕慶太という先輩の言葉に大いに影響を受けるようになりました。

花渕は本当にいい男を絵にかいたような人で、僕が一生超えられないだろうな、と思っている人物。1年半ほど専属アシスタントにつかせてもらい、僕の中の美容師像のすべてを作ってくれた先輩です。

花渕のすごいところは、とにかく人を笑顔にすることに長けているところです。お客さまといつも楽しく話しているのはもちろんなのですが、サロンの奥のシャンプー台にいても、セット面のお客さまの笑い声が聞こえてくるくらいなんですよ。(※MINX銀座五丁目店は、セット面とシャンプー台が廊下で繋がっている奥行きのある構造)

そんな花渕の言葉で僕が一番好きなのが「自分が楽しく仕事をしたかったら、お客さま、スタッフの誰よりも自分が笑え。そして人に愛を捧げろ」という言葉です。

「人に愛を捧げる」というのは、MINXの創立者の一人である故 鈴木三枝子の言葉なのですが、それを花渕が噛み砕いて僕に伝えてくれたんです。

 

 

僕は、もともとポジティブというのもありますが、どんなに忙しいときでもスタッフにも笑顔ですし、怒ったりもしません。それは、花渕が僕に対してそう接してくれていたからです。

アシスタント時代、僕はやってはいけないようなミスを度々してしまったのですが、花渕は感情に任せて怒る、ということをしないんです。営業中はどんなに忙しくても「大丈夫、大丈夫」と言ってアシスタントのミスを自分ですべてリカバリーして、営業が終わったあとに改めて謝りに行くと、どうしてそうなってしまったのか、僕の考えを先に聞いてくれるんです。そのうえで、「こうした方が良かったかもね」とアドバイスをもらいました。

そのやり方に感激して、今は僕もアシスタントには同じように接するようにしています。自分がスタイリストになってみると、アシスタントのミスくらいでは揺るがない技術を持っていると自負していますし、お客さまとも良好な関係ができているので、怒る必要なんてないんですよ。それに、こうした方がアシスタントの成長もめちゃくちゃ早いですね。

 

スタイリストになって「お客さまに成長させてもらう」という言葉の意味がわかった

 

 

これは、花渕が銀座店から去る時にInstagramにもアップしていたメッセージなのですが、「これからは、沢山のお客さまを幸せにしながら、お客さまに成長させてもらう日々が待ってるよ」という一文があったんです。

ちょうど僕もデビューを翌月に控えている時だったので、こういったメッセージをもらったのですが、最初は「お客さまに成長させてもらうってどういうことなんだろう? 美容師は、練習して自分で成長するものなんじゃないのかな?」と思ったんです。

でも、デビューしてスタイリストとして働いていると、その言葉の意味がわかるようになりました。

例えば、ある時、お客さまから嬉しい言葉をもらったことがあったんです。その言葉は、「MINXはブランドサロンで、料金も決して安いとはいえない。でも、私は心底満足して対価を払っているんです。なぜかわかりますか? 花岡さんの技術だけじゃなく、人間性を買っているからです」というものでした。

この時、お客さまがなにを考えてお金を払っているか、というのを初めて言葉で伝えてもらったんです。こういう気づきをもらえることもまた自分の成長に繋がるんだな、と気づいた瞬間でした。

 

 

 

>「最先端で成功しているのは、嫌いなことを好きなことに転換するのがうまい人」

 

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