30歳で上京した遅咲き美容師がデザインする「日常にある上質」 −SOIE(ソワ)/柳原弘樹さん−

 

AFLOATのジャッキーこと柳原弘樹(やなぎはらひろき)さんが2019年10月にご自身のサロンSOIE(ソワ)を表参道にオープンさせました。アフロートのデザインチームを率いた経験を生かしてどのようなサロンをつくりたいと考えているのか、「ちょっと普通ではない」これまでの歩みを踏まえてうかがいました。

 

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高校中退し、アメ車を買うために塗装工になる

 

 

僕は高校でしたいことが見つからず、2年で中退し、塗装工になりました。とりあえず、コルベット(シボレーのスポーツカー)を買うためにお金を貯めるのが目的です。高校中退して働くとなると、体を使う仕事しかなかったんですよ。内装・外装、あとは車の塗装などをしていました。

 

7年ほど塗装工として働いたのですが、あるときたまたま通りかかった美容室で人を募集しているのを見つけ、美容師の友達のツテで働かせてもらうことに。もともと髪を染めるのが好きだったし、美容師の仕事に興味はあったんですよ。ただ、教えてくれる先輩もいないので、どんな練習をしていいのかよくわかっていなかったですね。どちらかというと、休日のサーフィンに夢中な自由人でした。

 

 

その後、業界誌やセミナーをきっかけにアフロートに興味を持ち、上京したのは30歳。当時は中途採用もあまりしていなかったし、デビューまで5年から6年かかるカリキュラムだったので、それだとスタイリストになるころには30代半ばです。ところが社長が「年齢は関係ないんじゃない?」と言ってくれたらしく、入ることができました。

 

結局、デビューまでは4年かかりましたね。今と違ってSNSが普及していなかったし、集客には苦労しました。けれど、デザインすることは好きだったし、雑誌の撮影やヘアコンテストで結果を残すこともできたんです。ジャッキー・チェンさんに似ているからという理由で、ジャッキーというあだ名をもらったのですが、「AFLOATのジャッキー」として僕のことを覚えてくれる人も増えました。最終的には、AFLOATのデザインチームのリーダーをしてましたし、自由に美容師を楽しむことができていたんですよ。

 

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