コロナ禍でも拡大し600店鋪超え!躍進を続ける Agu.の「原動力」と「展望」を5人のリーダーに聞いた

Agu.グループの5人のリーダーが考える「美容業界のこれから」

 

 

樋口:ここ最近、「個人で独立しても勝ちパターンが見えないからフランチャイズオーナーになりたいです」という相談を受けることがあります。フランチャイズオーナーになるための条件を話すと心が折れて諦めてしまう。現役プレイヤーとして40歳、50歳までやれる自信がないから、逃げ道としてフランチャイズオーナーになろうとしているのだと思います。でも苦し紛れの独立では成功できないですよね。

 

そうならないためにも、最初から美容師としての人生プランを立てるべきだし、美容業界に携わる人たちもリアルなキャリアプランを美容師に提示するべきだと思います。

 

一緒に成長してきたスタイリストの40代、50代、60代の雇用を守ることはイメージできても、新しく雇用することは正直イメージしづらい。これはきっとどこの企業も同じだと思います。美容業界全体として、美容師を使い捨てにするのではなく、一緒に人生プランを考えることが当たり前の業界を目指すべきではないでしょうか。

 

丹内:正直、美容業界がこの先どうなるかわからないですが、挑戦する姿勢と柔軟性をさらに向上させて、勝ち残る企業にしたいと思っています。

 

スタイリストには髪の毛を切る以外の付加価値となるものを提供したい。フリーランスは柔軟な働き方ができるので、グループとして新しい可能性をつくれるようにしたいですね。

 

 

吉田:私は定期的に美容学校に講習に行かせていただいており、これからの美容業界と必要とされる人材は?などお話をさせてもらっています。これに関連してAgu.グループのSDGsの取り組みの話になりますが、SDGsの目標の一つに「人や国の不平等をなくそう」というものがあり、ライフスタイルやライフステージに合わせた自由な働き方の推進を目指しています。今後少子高齢化がより進んでいく中、これから様々な年代が経験したことのない壁に直面していくだろうと思います。私たちはSDGsの取り組みを通じて、美容業界を目指したいと考えている学生さんにも認知していただけるような活動をしていければと考えています。

 

 

鈴木:僕はこれから先、美容室はお客さまにとっての生活インフラになりうると思っています。例えば、ナンバーエー(numberA.)というヘアケア商品を開発して、スタイリストが店舗やECで販売しているのですが、その売上がちゃんとスタイリストに還元される仕組みがあります。これを応用すれば、ビューティー関連だけではなく、生活用品なども扱えるようになるはず。

 

リピーターのお客さまからスタイリストは信頼されているわけですから、ご提案をしやすいですよね。Agu.グループならそういう仕組みをつくれると思っていますし、本当にお客さまの役に立つアンテナショップのようになればお客さまの生活も向上しますし、スタイリストの収入源も増える。美容室の価値を変えていきたいです。

 

 

市瀬:コロナの影響で美容室は準生活必需産業だと認識されたのではないでしょうか?美容室の可能性は無限にあると思っています。コロナ禍のような非常時でも、お客さまに対面でアクセスできる場所は意外と少ないことに気づきました。

 

Agu.は全国に600以上の拠点がありますが、これを1000、2000と拡大していくつもりです。そうなれば、インフラとしての美容室やスタイリストの価値は非常に魅力的なものになる。美容室はスタイリストとお客さまを第一に考え、スタイリストを育て、お客さまを幸せにする場所ですが、美容室そのものの存在を大きく変えていくことで、美容業界の新しい時代を作っていくことができるのだと考えています。

 

株式会社AB&Company

『Agu.』のブランドで美容室を展開。2021年5月現在600店舗超、スタイリスト2600人以上。美容室を経営・運営するビューティーサロン事業と、フランチャイズチェーンの本部機能としてのフランチャイズ事業、美容室の設計・施工管理を担当するインテリアデザイン事業の子会社を通じて事業展開している。

https://ab-company.co.jp/jp/company/about.html

 

(取材/外山武史 撮影/菊池麻美)

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