「好きを貫くだけでいいの?」クリエイティブの本質とは?  kakimoto arms小林知弘、in chealsea照屋寛倖、utuwa黒須光雄、li高木貴雄とLECO内田聡一郎の白熱議論-soucutsの庭 Vol.5-

左から:高木さん、黒須さん、内田さん、照屋さん、小林さん

 

プレイヤーとして、クリエイターとして、そして経営者として。美容業界の第一線で、長年にわたり八面六臂の活躍を続けるLECO代表・内田聡一郎(うちだそういちろう)さん。

内田さんが、2026年から新たにスタートさせたのが、Podcast「soucutsの庭」です。大御所から同世代、さらには若い世代まで。幅広い層から美容師をゲストに迎え、今考えていること、そして普段はなかなか語られることのない“思考の奥”までを、MCである内田さんがじっくりと引き出していきます。リクエストQJでは、そのPodcastの模様を記事としてお届け中!

今回のゲストは、JHA(Japan Hair Dressing Awards)グランプリ受賞経験を持つkakimoto arms(カキモトアームズ)の小林知弘(こばやしともひろ)さん、in chealsea(インチェルシー)の照屋寛倖(てるやひろゆき)さんに加えて、クリエイティブイベント「HANGOUT(ハングアウト)」を主宰するutuwa(ウツワ)の黒須光雄(くろすみつお)さん、li(イー)の高木貴雄(たかぎたかお)さん。

HANGOUTのトークライブイベント終了直後、熱気冷めやらぬ会場で収録された今回のテーマは、「クリエイティブとは何か」。“自分の好き”を貫くことは本当に正義なのか。カルチャーは、どう次世代へ受け継ぐべきなのか。そして、結果を出すクリエイティブとは――。美容業界の第一線で戦い続ける5人が、本音で語り合った濃密なクリエイティブ談義をぜひご覧ください。

 


 

クリエイティブとは何か?

 

 

内田:今日はとある座談会の後に緊急収録しています!

 

小林:kakimoto armsの小林です。

 

照屋:in chelseaの照屋です。

 

黒須:HANG OUTの黒須です。

 

高木:同じくHANG OUTの高木です。

 

内田:今回はですね、ついさっきまで「クリエイティブとは何か」について話していて、気づけば1時間押し(笑)。リクエストQJさん、お待たせしてすみませんでした。でも、それくらい内容が濃かったんですよね。若手からベテランまで、今のクリエイティブを取り巻く状況をみんなで分析して、最後は「やっぱり頑張ろうよ」という話に落ち着いて。今日はそのアフタートークというか、もう少し切り込んで話していけたらと思っています。

テーマはズバリ、「今、若い世代がクリエイティブをやらなくなっていることをどう思うか」。

 

じゃあまず、小林さんに聞きたいんですけど、kakimoto armsではクリエイティブに力を入れているスタッフって、どれくらいいるんですか?

 

小林:うーん、スタッフが300人くらいいるので……割合で言うと20%くらいですかね。

 

内田:えっ、意外と多いですね!

 

全員:すごい!

 

内田:盛ってます?(笑)

 

小林:盛ってない、盛ってない(笑)。ただ、“クリエイティブ”って一口に言っても幅が広いんですよ。たとえば、DA(ミルボン主催のコンテスト)みたいな大きなコンテストに自分からどんどん挑戦していくタイプもいれば、もっと身近なコンテストに参加する人もいる。ヘアカラー協会の活動だったり、「これにはみんなで出ようよ」みたいな社内の空気感もありますし。
うちは年に一回、社内コンテストも開催しているので、それを一年の集大成として、「自分が今いいと思うものをつくろう」という文化は根付いていると思います。

 

内田:前向きにやれてる人もいれば、そうでない人もいるんですか?

 

小林:いるっちゃいるね。

 

内田:そういう人を小林さんはどう思っているの?

 

 

小林:うーん……でも、やる意味とか価値みたいなものを、どう感じてもらうかっていうのは、1年を通して結構意識してますね。だけど、いろんな働き方や考え方がある中で、やっぱりあまり強要できない部分はあるから。逆にみなさんに聞きたいというか。

 

内田:小林さんが去年JHAでグランプリを獲られて、壇上で泣いていたじゃないですか。あれは本当に感動的だったなと思って。小林さんって、絶対に人前で泣くタイプじゃないじゃないですか。

 

小林:泣かないですね(笑)

 

内田:ですよね(笑)。俺の中で小林さんって、“侍”みたいなイメージがあるんですよ。常に凛としていて、自分の中で戦っていて、あまり感情を表に出さない人というか。そんな小林さんが、あのステージで涙を流したっていうのが、本当にグッときて。12年間連続でノミネートされ続けて、それでもなかなかグランプリには届かなかった。そんな人があの現場で泣いたっていうのは、本当にその12年間の思い、12年間連続でノミネートされていて、それでもグランプリを獲れなくてというドラマが集約されているなと思って。あの時の率直な気持ちはどうでした?

 

小林:自然と涙は出てきましたね。

もし名前を呼ばれたら、「これだけは絶対に伝えたい」っていうことを毎年考えていたんですよ。でも、呼ばれない。また呼ばれない――それを12年間繰り返してきたので。今って、いろんなサロンの形があるじゃないですか。面貸しに流れるスタッフもいるし、「一人でもできるじゃん」って考える子もいる。もちろん、それも一つの働き方だと思います。でも、自分はやっぱり、チームサロンだからこそできること、仲間がいるからこそ生まれる力って絶対にあると思っていて。だから、あの場ではどうしても、“チームで戦うことの良さ”を伝えたかったんです。本当に、その思いだけでしたね。

でも意外だったのが、スピーチを聞いてくれた方たちが、「あの言葉がよかった」って、自分が思っていた以上に声をかけてくれて。

ああ、自分がずっとピュアな気持ちで「チームっていいな」って信じ続けてきたことは間違ってなかったんだなって。そう思えたのが、率直な感想です。

 

内田:照屋さんが2022年にグランプリを獲った時も、家族を全員連れてきていたじゃなないですか。壇上にみんな乗せてね。あれも素晴らしい絵でしたね。

 

 

照屋:僕は毎年、JHAに家族を連れて行くようにしているんです。今年は子どもがインフルエンザになっちゃって来られなかったんですけど。なんというか、自分の中ではJHAって“社員旅行”みたいな感覚なんですよね。やっぱり、みんなにあの景色を見せてあげたいっていう気持ちがあるので、「年に一回、東京へ社員旅行に行こう」みたいなノリで、スタッフや家族も一緒に来ていて。だからこそ、子どもにもあの場を見せられたっていうのは、本当によかったなと思っています。

 

内田:僕より年上のお二方が人前で感情的になるっていうのがすごく印象的だったんですよね。僕もそれこそ、グランプリを獲った時、号泣しましたけど。あれは本当に報われたなっていう気持ちがすごかったですよね。

 

小林照屋:いや、本当にそう。

 

内田:逆に、獲ってない側の2人についてなんだけど…。

 

一同爆笑

 

>結果が出なくても、コンテストに出続ける理由

 

Related Contents 関連コンテンツ

Guidance 転職ガイド

Ranking ランキング